海外進出:マーケティングの無理解による落とし穴とはなにか?

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始めてのマーケット、カルチャー、コンシューマー。自国での常識が全く通じない環境でのチャレンジ。海外で事業を開始するということは、担当者が胃を痛め、眠れない日々が続くということを意味します。

現地の文化や習慣の違いを理解することは、海外進出において大事なポイントの1つです。進出地域への深い理解は、海外での事業成功のために必要不可欠といえます。

しかし一方で、きちんと調査などをした上で現状分析を行なわないケースがあります。そのため、マーケティング課題を取り違えてしまうケースは珍しくありません。

今回は、海外進出において根幹となるマーケティングの無理解により起こる落とし穴とはなにか? をご紹介したいと思います。

1) 進出先が漠然としている

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多くの企業が、進出先をアジア、ヨーロッパ、北南米など、大まかな地域に定めていますが、私たちのヒアリングによると具体的な国が決まっていないことが多々あります。また、具体的な国が決まっていたとしても、理由が非常に漠然とした場合が多いのも事実です。このように進出することが先に決まっていて、強い動機や調査結果などの根拠がない場合、それは大きなリスクを抱えた状態であると言えます。

たとえば、北米に進出するといった場合、北米と言ってもカナダ、アメリカ、メキシコなど様々です。もちろん各国異なる文化、人種、規制、法律を持ち、同じ北米内でも環境は天と地ほどの違いがあります。さらにアメリカに関していえば、州ごとに規制、法律が異なり、さらに人種の分布、文化もまるで違う国と見間違わんばかりの隔たりが存在します。

このような環境の違いをしっかり理解した上で、進出先を国と州単位でしっかりと選定していくことは、海外事業の初期段階において非常に重要になってきます。

 

2) 分析を怠る

進出先の市場調査を行うことは重要です。その際は、深い知見と多くの実績がある現地のマーケターやリサーチャーからの情報が非常に有益なものとなります。米国での調査の場合、オンラインを使用しての調査も日本に比べて何年も先行しており、内容も専門性の高いものとなります。また、インターネットで入手可能な二次データもオープンになっており、お金を払えば手に入れることは容易です。しかし、残念ながらこれらの調査や分析に予算をかけない企業があることも事実です。

もし運良く海外進出担当者がこのような調査や分析に予算をもらえたとしても、一方で、自社内で培われたデータを見落としがちになることがあります。自社製品やサービスを深く理解する上で、自社内で構築されたデータをしっかりと分析した上で、進出先の市場データと照らし合わせていくことも忘れてはなりません。

このように内外部のデータを照合し分析することは、自社にとって最適な進出先市場はどこかを明示してくれるのに役立つのです。

 

3) 予算を最小限にしてしまう

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海外進出がうまくいってない企業の間で共通している点があります。それは不十分な予算です。なぜ予算が不十分になってしまうのか? それは海外進出の初期段階が長丁場になることを予想できず、短期的な感覚で予算編成をしてしまうためです。

海外進出は全く新しい市場での戦いになります。自国の市場以上にリスクは増え、また事業拡大の難易度も非常に高いものとなります。自国以上に解決すべき課題は多く、それらをクリアしていくには、しっかりとした戦略構築、調査設計、リスクヘッジなどに時間をかけていく必要があります。

いま予想しているよりも長期的な視点で予算編成をし、十分な資金計画をすることが必要です。

 

4) 現地チームとのコミュニケーション不足

現地チームの設置は、進出先の文化理解、市場開拓、関係構築、販路拡大のために、今後重要な役割を担っていきます。

米国進出の際、多くの企業にみられるのが、現地チームと本社チームのコミュニケーションの薄さです。現地チームに主導権や裁量を渡すのは、海外事業の円滑化のためにも必要なことです。しかし、そのことによって本社との連絡や共有のプロセスが少なくなり、状況把握がしにくくなることも事実です。

安定したコミュニケーションの質と量により、本社は進出地域の市場理解、状況把握に加え、本国でのビジネスとの連携、また多国間でのビジネスの可能性も模索していくことが可能になります。決定権は現地チームに持たせつつも、常に現地チームとコミュニケーションを取っていくことで、海外展開をさらに一歩先のグローバルレベルへと推し進めることができるのです。

 

 


アメリカでビジネスを成功させる

Ys and Partners(本社カリフォルニア州)では、2002年から「日本のブランドを米国で有名にする」を使命に、マーケティング・コミュニケーションの知識、技術、経験、人材を総動員し、これまで50社以上の大手日系企業様をご支援して参りました。また、日本オフィス(東京と横浜)では、北米に進出される予定のお客さまはもとより、東京でビジネスをされている皆さまへ、米国の最新事例のご紹介をしています。詳しくは弊社ブログページをご覧ください。


 

参考記事
How to Take Your Company Global
The Most Common Mistake with Global Business Expansion
The Most Common Mistakes Companies Make with Global Marketing
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1Comment
  • 上田亮一
    Posted at 12:18h, 05 8月 返信

    正にその通りでした。

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