日米間に存在する、労働ビザの不均衡とは?

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アメリカのトランプ大統領と安倍首相が雛壇に並んだ会見で、安倍首相からアメリカに投資拡大するという話があった。

投資地域として、テネシー州やミシシッピー州が候補に上がっていたが、それを聞いて今年2月14日に日本で開催されたTVA投資セミナーを思い出した。

弊社副代表でありストラテジストの結城彩子もスピーカーの一人として登壇し、米国市場について、消費財マーケティングの視点でお話をさせていただいた。

参考ブログ:https://blog.ysandpartners.com/presidentblog/feb14-tva-us-marketing-seminar/

TVA(テネシー・バレー・オーソリティ)テネシー川流域開発公社は、連邦政府が所有する電力事業者であり、再生可能エネルギー、ガス、石炭火力、原子力発電など様々なエネルギーミックスで、7つの州(テネシー州のほぼ全域とミシシッピ、アラバマ、ジョージア、ノースキャロライナ、バージニア、ケンタッキーの一部)にまたがるサービスエリア(通称:ザ・バレー)に電力を提供している。

TVAのもう一つの使命は、経済開発であり、TVA地域(テネシー川流域)での雇用と投資の創出、及び生活全体の質向上に注力している。

しかし、なぜTVAが日本にJAPAN DESKを設置し、投資セミナーを開いたかと言えば、2017年に発表されたマツダとトヨタ自動車の合弁新工場建設が、アラバマ州ハンツビル(Huntsville)市に決定し、今後、日本企業の現地進出増加が想定されると考えたためだ。

詳しくは、こちらのブログが参考になると思う。https://www.atpress.ne.jp/news/151909

一方、Ys and Partnersのある南カリフォルニアの日系企業は10378社で、南カルフォルニア日系企業協会のFDI Report 2018によれば、3年連続で企業数、雇用数、賃金総数共にトップである。

今後、日本がアメリカへの投資を促進させるのは、現地に展開しているわたしたちとしては大歓迎だ。しかし、その一方でいつも労働ビザのことが語られないのが片手落ちだと思っている。

アメリカ人の雇用促進のために、日本がアメリカに直接投資を求められるのは、貿易不均衡の穴埋めの対応策として理にかなっているが、その企業やブランドの精神を守っていくためには、やはり同時に日本からの駐在員や現地日本人の雇用が必要になる。

アメリカに籍をおく企業にとって、この外国人労働者雇用の問題は深刻さを増している。トランプ政権になってからというもの、前政権にも増して、外国人が労働ビザを取りにくくなっているからだ。

せっかくアメリカの大学を卒業したにも関わらず、労働ビザが取れずに日本へ帰ることを余儀なくされる日本の学生たちも多い。日本企業がアメリカに投資をするちょっとした見返りに、日本人の永住権や労働ビザの定員枠を特別に増やしてもらう交渉はできないものなのだろうか?

ちなみに日本にいるアメリカ人がどれほど簡単に労働ビザが取れるか、ご存知だろうか? 「ちょっと社長、この書類にサインをしてもらえますか? 今日の午後、アメリカ大使館に行って労働ビザ取ってきますから」と、そんな感じだ。

両国間において、これこそ不平等なことはないのではないか、と思う。

ワイズアンドパートナーズ代表 結城喜宣
 


 
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